- お店の作業日誌 -

DT-SWISS社、元はスポークメーカーでしたが現在は完組ホイールの大御所です。しかも痒いところに手が届く製品ラインナップ。量産車には「リア・ブースト規格のクイックレリーズ仕様(135mmじゃなく142mm)」こんな変わった特殊な規格が存在します。こんな珍しい規格もアダプターを駆使すれば実現可能です。

”GIANT TRACE-29ER” の分解整備です。画像のモデル、実は日本国内で販売されていない珍しいモデルなんです。オーナー様は、お仕事先の赴任で海外に。現地で購入され使用されていました。

購入された現地では適当なショップも無かったとの事でこの度、戻って来られての整備となりました。入庫した状態は酷使されて凄まじいほど痛んでいました。
一旦フレームまでストリップして各部の点検と洗浄をします。幸いにもフォークとリアユニットはFOX製なので傷や汚れはあるもの無問題でした。ただフルサス初心者のオーナー様なのでサスのセッティングは無茶無茶でした。

ちなみにサスペンションのセットは漕ぎを主体として体重70kgの設定としてフロントは80〜90psi リアは170psi 減衰は前後とも伸び5クリック(全戻しから)としました。


リアディレイラーはご覧様にケージが引き裂かれズタボロに・・・大きな外力が働いた様子なので今回は本体ごと新品にします。とにかくドライブトレイン周辺は汚れが酷く洗浄には時間が掛かりました。洗車・洗浄する場所が無かったのだろうと推測します。

ドロッパーポストはカートリッジがパンクしていたのでメーカーに新品を手配して交換しました。既成の長いハンドルバーはこの際に体格に最適な長さ(780→760mm)にカットしました。

交換部品は「リアディレイラー ・ シフターはスモールパーツを手配して修理 ・ チェーン ・ ブレーキパッド」です。ブレーキは前後で左右が逆(左前)だったので日本国内での標準である右前にスイッチしました。スッキリ綺麗になったので気持ちよく乗ってもらえると思います。

3月いっぱいは寒い日ばかりでしたが4月に入って日中は暖かい日が続きました。お陰で蕾だった桜はどこも満開です。この週末は「お花見ライド」された方も多いと思います。今週いっぱいが見ごろですね。

CINELLI(チネリ)の”VERY BEST OF” カンパの12Sレーコードでのアッセンブルです。昨今は”CINELLI”と言うだけでも珍しいのにブラック・ゴールドはこの世に50台しか存在しない限定車。パーツの構成は全てヨーロッパブランドで纏められた一目置かれる大人のバイク。

メカニカルで小気味良い操作感のカンパのウルトラシフト。誰でも気軽に扱える代物ではありません。レースから遠のいたカンパニョロですがチネリと同じく新たなフェーズに入ったのかもしれません。

自動車がマニュアルからオートマチックに。カメラもオートフォーカスになったようにスポーツバイクもメカニカルを扱える事がマニアのステータスになる時代がやってきたのかも知れません。

世界的バイクブームが始まってから勢いのあるアジアメーカー。中国の新興バイクメーカー”YOELEO(ヨーレオ)”の取扱いを初めました。アジアブランドの取扱いはジャイアントとヨーレオの2社となりました。どちらもOEMから始まり自社ブランドへ成長したメーカーです。

スポーツバイクの広がりはヨーロッパから始まりマウンテンバイクの登場で北米に移った後、生産拠点であったアジアに現在は沢山のメーカーが林立し世界を席巻しています。品質もますます向上し華やいで行くことでしょう。本格的なバイクを身近に感じれるのは良い事ですね。

お陰様で、これまで大きな怪我や病気も無く今年で「還暦」を迎えられました。コロナ過の影響から朝練が遠のいて早5年。体重も腹囲も放置出来なくなるまで立派になってしまいました。

還暦に赤い物を身に付けるのは干支が五周回って赤子に還るという意味だそうです。そういう事もあって初心に戻り重い腰を上げ”播磨サイクリングロード”の二見往復を走る事から始めました。

鈍った体もあってか平地にもかかわらず心肺機能の衰えを感じています。また60歳の体力の無さにも驚いてます。無理せず、これからボチボチ絞めて行こうと思います。

マウンテンバイクのダウンヒル創成期は、フルフェイスのヘルメットの種類は選べるほどありませんでした。陰りが見えだした頃に「エンデューロ」のカテゴリーが出来て人気が高まり、現在では沢山のメーカーやモデルが選び放題になりました。

それに伴って安全性も向上したのですが価格も上昇してしまい現在は5万円は下らないほどまでに・・・。そんな中アメリカ製の”「SHRED BRAIN BOX NOSHOCK”はシェルは衝撃に強いファイバーグラス製で¥28600−(税抜)とたいへんリーズナブル。

サイズはS/MとL/XLの2パターンでサイズフィット用のパッドが付属しています。右のFOX製と比べて遜色ない品質なので、これからダウンヒルというライダーさんにはお勧めです。

KHS社の小径クロスバイク”MANHATTAN”です。オーナー様お持ち込みの意向で輪行仕様へする為にフロントシングギアの 1X8速のコンポ―ネントを2X9速へバージョンアップしました。

今回は激坂も克服できる仕様へとロードモデルのコンポであるSORAに加えMTBコンポのALUTASリアディレイラーを使ってロードモデルのキャパシティーを超えてワイドレシオ化しました。
このフレームはフロントダブル仕様も可能な様に直付けマウントが装備されています。なのでフロントディレイラーはロード用を使用します。それに合わせシフターはSORAのフラットバー仕様を使いますがロードコンポのSORAに用意されるカセットのローギア設定は32Tまでしかありません。

オーナー様の要望で更にローレシオとする為にMTB用の11〜36Tのスプロケットと9速用ディレイラーを流用しました。20インチ径のホイールと相まって壁に見える坂道も漕いで登れると思います。オーナー様、よろしくです〜!

OnebyESU JFF Ti V2”ロードバイク完成です。コンポーネントはシマノアルテグラのDi2ですがリムブレーキからの移行なのでディスクキャリパーはメカニカル式としてローターは質感を考慮してカンパニョロ製を使いましら。

Di2は
コントローラーとしてクロスバイクやMTBに装着するディスプレイを装着しています。バッテリーを除いて配線やジャンクション類はフレーム内に全て収めスッキリさせます。
内装する配線はBBシェル内の機械加工され鋭利な開口部で傷つかないようにゴム製のグロメット(矢印)を挿入してあります。昨今は金属材系のフレームワークでも配線を目立たなくする工夫も増えました。

ディスクブレーキのキャリパーはオーナー様がお持ち込みになったグロータック社の販売する”EQUAL”という機械式を装着しました。CNC切削で仕上げられた高価なパーツですね。オーナー様の拘りが感じられる完成となりました。この度は、ありがとうございました。

ディスクロードホイールのベンチマーク「MAVIC」の”KYSILIUM-SL”です。デザインは精悍なマットなブラックにイエローのワンポイントが最近のマビックのトレンドになっています。

個人的には昔の大きなロゴを纏った派手なグラフィックが好みですが昨今の地味系なメタリック基調のカラーリングのデザインにはマッチしないようです。どれもこれも同じに見えてしまうので派手派手だった昔に戻って欲しいと思ってます。
完組ホイールを世に初めて出し普及させた老舗メーカーのマビック。ディスクブレーキのパイオニア的だったマウンテンバイクのホイールを長年デザインしてきたメーカーだけあってロードホイールであっても基本のツボを押さえた設計がなされています。

ディスクローターのマウントはハブフランジが大きくなることを避けてあえてセンターロックを採用し軽量化しています。スポークフランジはテンションが無くなっても抜けない形状なのはお約束です。スポークはスチール系ステンレスを採用して靭性を有効にした本数と配置。

アルミ材のリムは定評の断面が非対称(足メントリック)の4DミリングとFOREテクノロジーでリムフラップ不要にしています。アルミリムホイールの中で頭一つ飛び抜けたコスパだと思います。

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